※BC(バックカントリー)で遊ぶには十分な装備、知識、経験が必要です。安全に注意し、レベルに合ったフィールドで楽しみましょう。
谷川連峰・西ゼンー赤谷川本谷ー毛渡沢継続遡下降
2015年9月20日

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■コース日程:
9/20:毛渡沢林道終点680m地点(6:10)-西ゼン‐平標山東のコル‐平標山(12:40)‐毛渡乗越-赤谷川本谷渡渉地点(16:00)
9/21:赤谷川本谷渡渉地点(6:50)-裏越ノセン下(8:50)-ドウドウセン下(11:00)-本谷上1400m地点(16:10)
9/22:本谷上1400m地点(7:10)-赤谷川本谷源流部-オジカ沢ノ頭西のコル-オジカ沢ノ頭(10:00)-万太郎山-毛渡乗越(13:00)-毛渡沢下降-林道終点(17:00)

■コース概要:
谷川連峰、上越国境稜線の南を流れ、オジカ沢ノ頭に突き上げる赤谷川本谷は、マワット下ノセン、マワットノセンの大きな滝に、裏越ノセン、ドウドウセンの二つの連瀑のゴルジュを掛ける豪快さと、穏やかで美しい源流部の二つの顔を持つ谷川でも屈指の谷だ。アプローチに平標山に突き上げる人気の沢、西ゼンを登り、下降に地形図で適当に目星をつけた毛渡沢を使い、谷川―平標間の上越国境稜線の縦走まで絡める欲張りなプランを楽しんだ。

■レポート:相川 写真:相川、和田



■9/20
第一ラウンドの西ゼンは、広大な美しいスラブを持つ人気の沢。
序盤の河原の向こうに長いスラブが見えてくる。
東ゼンとの分岐を過ぎ、本格的なスラブ地帯の始まりだ。
晴れていれば、非常に美しい沢なのだろうが、天気予報に反してあいにくの霧雨が続く。落ちるとはるか下までまっさかさまの濡れたスラブは結構ヤバい。
癒し系のつもりで来たが、何回かロープを出すことになった。ここは晴天時に来るべきとこだろう。
ときどき滝も出てくるが、ほぼ容易。
源流部は非常に滑り、ラバーソールでは冷や汗であった。
最後は笹藪を漕いで平標山東側のコルに飛び出す。人でにぎわす平標山頂を往復し、上越国境稜線の縦走へ。
天気も回復して、気持ちの良い道だ。
毛渡乗越から登山道で赤谷川本谷に下降。
草刈りをしてくれているだけでありがたいが、この道はあまり歩かれていないようで、踏まれておらず、かなり悪い。本谷との渡渉点の少し上流に良いテン場を見つけた。
■9/21
2日目は赤谷川本谷を登りドウドウセンを越えるメインディッシュの日。
スタートしてすぐにまずはマワット下ノセン20m。登山道からもよく見えていた存在感のある立派な滝だ。
左壁が登れるとみてロープを付けずに登りだすが、異様にヌメヌメで途中からロープを出して越える。
間もなくマワットのセン15m。この谷の滝は、面白い名前が付いているが、どんな意味があるのだろう?
右壁をトラバースしてとりつき、登る。
その上はしばらく傾斜のきつい巨岩帯だ。
隙間を縫ったり、ボルダーで越えたり。その中にも時折、10mクラスのなかなか立派な滝が出てくるが、横から簡単に越えられるものばかり。
巨岩帯に飽きてくる頃、傾斜が緩み、前方にひときわ大きな滝がかかっているのが見えてくる。
近づいてみると壁に囲まれた大空間が広がり、6段70mという「裏越ノセン」が大きな釜に豪快に落下していた。こういう大空間を伴った滝は、台湾を思い出すな!と気分も高まる。
左ルンゼ側壁登攀、水際のクラック、右のバンドなど、いくつかのルートを検討しましたが、やはり右壁のバンドが合理的か、と先人のルートを選択。
緊張するクライムダウンをこなして、落ち口をわたり、右岸のリッジから上部を巻き気味に登って裏越ノセン終了。時間はまだ10時半。これなら、ドウドウセンも余裕を持って越えられるかな。
その先は、登って面白い5mクラスの小滝が続く。
一見不可能系なドウドウセンの前衛7m滝。
実はほとんど濡れずに、ロープも使わずに通過できてしまった。
谷は左に曲がって一気に狭く壁は高くなり、本命のドウドウセンのG滝45mが溝状に文字通りドウドウと落ちていた。合計10段以上、高差は100m程度あるようだが、下からは末端の滝がうかがえるのみ。
右壁がよく登られているが、左壁もやや傾斜のきつい15mほどをこなせば上部はバンド状。ただ、その先のルンゼが越えられるか微妙。議論の結果右壁を登ることにした。1ピッチ目、左上して中段テラスへ。テラス直前のハンドトラバースがちょっと怖い。
2ピッチ目。出だし2ポイントのエイドでヌメヌメの垂壁を越え、傾斜はないがプロテクションの乏しいフェースへ。一か所、浅い溝にベビーアングルをがっちり決めて、一安心。
そのまま灌木のリッジに入り、リッジを巻き登って、C滝直下に下降。すぐ下を見ると、幅50cmほどに狭まった強烈なゴルジュになっている。
その上のC滝2段10mも直登は困難。D滝落ち口を渡渉して右岸に突き出た「岬」に登って1ピッチ懸垂で越える。
小滝を二つ越え、B滝は釜をワンポイント泳いで左壁を登る。
A滝の釜(右)は噂の「出口のない釜」。地下でB滝落ち口(左)とつながっているようだ。御嶽の兵衛谷や鈴ヶ沢でも、似たようなのを見たことがあるが、不思議な地形だ。
A滝・B滝の仕切りからリッジを登ると、谷は劇的に姿を変え、すっかり穏やかな癒し渓が広がっていた。いたるところ絶好のテン場。比較的最近に先人が整地したと思われる幕営跡も見られ、すぐに幕営したい誘惑に駆られつつ、時間も早いのでもう少し先へ進むことに。
少し悪いミニゴルジュを草付きを巻いて越え、その先の適当な砂地でビバーク。ところが、ここはまともな薪がなく、やはりドウドウセンすぐ上で幕営すべきだったかな、と後悔しつつ寒い夜を過ごした。
■9/22
翌朝。朝一で易しいゴルジュ帯を越えていく。
周りは色づき始めた草原。沢はナメと小滝の中に時折易しいミニゴルジュが出てくる。
この区間だけでも来る価値があるのでは、と思える非常に美しい癒し渓。
最後はわずかな藪こぎで、オジカ沢ノ頭の西側のコルににつき上げた。
せっかくなので、オジカ沢ノ頭に寄っていくことにしよう。
再び上越国境稜線を縦走。前日と合わせて、オジカ沢ノ頭~谷川岳を除いて、国境稜線をほぼ縦走してしまった。
昨日の下降地点、毛渡乗越から今度は反対向きに藪をかき分けて地図で下降向きと目星をつけた毛渡沢に降りて行く。
ところがこの毛渡沢、思ったより険しい。微妙なクライムダウンをしたり、20m程度の滝が2つほど出てきて、懸垂下降を強いられたり、思ったよりスパイシーだった。
最後は長ーい河原区間を下って、無事に車デポ地点へ。
今回のルート(クリックで拡大します)




■■■ 使用したウエア&ギア ■■■


[ ト ッ プ ]
アクティブスキン
ラピッドラッシュ
フラッドラッシュ
エバーブレスバリオ

[ ボ ト ム ]
ラピッドラッシュ
フラッドラッシュ
エバーブレスバリオ