※BC(バックカントリー)で遊ぶには十分な装備、知識、経験が必要です。安全に注意し、レベルに合ったフィールドで楽しみましょう。
南紀日高川リバーSUPツーリング
2014年10月25日

関西のカヤッカーにはお馴染みの南紀日高川で、かねてより狙っていた区間でSUP初降下。
秋晴れの快晴の中、澄んだ早い流れをいくつもの吊り橋をくぐり、幾度も蛇行しながら進む。
ツーリングに少しだけホワイトウォーターの要素を加えたリバーSUP向きの好ゲレンデ。
(記事:三宅・写真:三宅、佐藤)
南紀の日高川は、和歌山の最高峰護摩壇山を源に、大きく蛇行しながら山間部を縫うように進み、御坊市で太平洋に注ぐ日本一の長さを誇る二級河川。
上流部には日本三大美人の湯として知られる龍神温泉が湧き出し、旅館が立ち並ぶ。また、アマゴ、鮎などの釣りや漁も盛んである。関西のカヤッカーには、温泉付近の龍神セクション、中流の桧皮の滝、甲斐ノ川の両セクションと、椿山ダムの下流にあるユリの瀬セクションが長く親しまれている。
この週は、前半に大雨があり、そこから徐々に減水傾向。
週末にはカヤックでお馴染みの各セクションは、いささか水量が足りないという状況となった。
しかし、今回はあえてそれらの各セクションを外し、かねてより狙っていた龍神~椿山ダム間の2つのセクションを2日間に分けて漕ぐのが目的だ。
3年前に甚大な被害をもたらした紀伊半島大水害以降、いつまでも茶色に濁る椿山ダムから下流の区間とは異なり、ダムより上流の区間は、特有の僅かな白濁を示すが非常に澄んでいて水質は良い。
[1日目]:
(桧皮の滝セクションのスタートである)柳瀬ダムの上流にゴールを設定、最長で(龍神セクションのゴールである)龍神小学校までをスタートに設定。
できるだけ長い距離を取れるように水深を観察しつつ上流に向かいながらスタート地点を探る。
次第に渓谷は浅く狭くなり、流れる水の量も少なくなってくる
やがて、宮代トンネルを過ぎて上流側の吊り橋の左岸に格好の入川道を見つけた。
メンテナンスされているのかどうか多少怪しいワイヤーと板の橋を渡って対岸のプットインポイントへ。
スタート地点から流れは早く、瀞場でもどんどん下流へ我々を運んでくれる。
浅く狭い瀬のタイトなルートをトレースするボードコントロールと、エディラインや反射波への対応力が必要だが、流れのパワーは緩いので、経験が浅くてもじきに慣れて対応できるようになる。
フィンの対策は必須で、対策したボードでも数え切れない程ヒットさせてしまう。
また、広く浅くなったザラ瀬では、ライニングダウンを余儀なくさせられることもあった。
そんな中でも、スカウティングを要するような短いが3級程度の瀬が2~3箇所あり、程よい刺激と緊張感を与えてくれる。
旧龍神役場を過ぎて、丹生川の更に澄んだ水と合わさると水量がほぼ倍加する。
厚みを増した流れを楽しみ、瀞場を漂い、三角波を突き抜けながら進んでいくと、ゴールの柳瀬の駐車場が見えてくる。
このすぐ下流は柳瀬ダムのバックウォーターである。
[2日目]:
折角のグッドコンディションを満喫すべく、(甲斐ノ川セクションのスタートである)鍋坂ダムから椿山ダムのバックウォーターまで出来るだけ長く距離を取った。
ウエーブのスポットして有名であった甲斐ノ川セクションだが、3年前の紀伊半島大水害でウエーブが消失して以降は、訪れるカヤッカーも少ない。
それでもこのセクション内では、スタートして早々に想像以上の落差の瀬が現れ、スカウティングを行いながら慎重に進んでいく。
3箇所でスカウティングし、うち1箇所はポーテージした。
甲斐ノ川セクションの終わりを示す吊橋と発電所からの放水路を過ぎ、しばらく進むと広大な瀞場に出る。
その先には、増水時に回避不能な非常に危険な存在となる大きな堰堤がある。
上陸地点が落ち口に近すぎ、増水時には取り付く事ができなくなるだろう。
この日の、水量では落ち口手前の左岸から上陸してポーテージ可能だが、しっかり下見して事前に安全を確認してから下り始めることが大切だ。
甲斐ノ川セクションを除くとドロップと呼べるほどの大きな落差はない。
それでも、素直なルートの200-300mも続くこの上なく気持ちの良い2級の瀬や、少しエキサイティングな2.5級の瀬があり、飽きることはない。
浅く平らな川床が延々と続いて、瀞場も早い速度で流れている。
落ち鮎シーズンであったので、友釣りは姿を消しているが、引っ掛け釣りの釣り師が若干と、両日ともに、ポーテージが必要な5-6箇所の川幅にまたがる杭の仕掛けがあった。
杭の一部はそのまま通過できたが、ほとんどは邪魔にならぬよう50mほど手前で上陸してポーテージした。
平らな川床に速い流速で流れる清冽な水は総じて浅めだが、瀬がテンポよく現れ飽きさせない。
堰堤や漁の仕掛け、そして瀬のポーテージもあるが、それもツーリングの味わいと感じた。
【当日のデータ】
1日目:
水量:椿山ダム流入18t 龍神0.65m
プットイン:R371宮代トンネル上流側吊橋左岸
テイクアウト:柳瀬ドライブインサンワ龍神の駅
距離:12.6km
ボート:インータブルSUP
グレード:2-2.5級
所要:3時間
2日目:
水量:椿山ダム流入14t 龍神0.63m
プットイン:鍋坂ダム(甲斐ノ川スタート)下左岸
テイクアウト:糠崩橋(日高川町大字串本)上流600mスロープ
距離:12.8km
ボート:インータブルSUP
グレード:2.5-3級
所要:3時間