※BC(バックカントリー)で遊ぶには十分な装備、知識、経験が必要です。安全に注意し、レベルに合ったフィールドで楽しみましょう。
下田川内 今早出沢ガンガラシバナ
2014年9月13日

下田川内山塊は日本の秘境と呼ばれる大岩壁に囲まれたガンガラシバナや割岩沢のジッピ、早出川のゴルジュなど魅力的な沢があり昔から行きたいところではあったが、北日本では珍しいヒルの巣窟でもあるため、会津在住時にはどうしても入渓する気になれなかった。しかし、神戸に来てから多少なりともヒルに接したことと、一ノ俣越えからの記録を見るとヒルの記載が無いことから、会社同僚の希望もあり、3連休を使ってガンガラシバナを登りに行くことにした。
(レポート:小谷部、写真:小谷部、近藤)
一ノ俣越えへは橋の右岸にある踏み跡をたどり入渓するところだが、全く気付かず藪を漕いで入渓してしまった。なお、帰りは踏み跡をたどり下山してきたが、一部草に覆われ非常に分かりにくかった。
橋から沢の中を進み、踏み跡が左岸に移るところで赤布を見つける。沢の中より早いかもと踏み跡に入ると、赤布に導かれどんどん左岸の斜面を登らされる。赤布も見失い、さすがにおかしいと藪を漕いで沢に戻った。その後、小滝をいくつか越えると大滝が出てくる。
記録では大滝は右岸から高巻きしているようだが、見た感じフリーで登れそうだ。ロープを出さなければ登った方が早いだろうと右岸から水流の左を中間まで上がる。そこから右岸ルンゼ状からテラスに上がり、垂壁を木登りで越え落ち口へトラバースして通過する。
標高約620m付近の一ノ俣越えへの二股からは赤布に従い沢を詰め稜線に上がるが、前日の雨でぬかるんでズルズルで登りにくい。稜線からは下り口が少し分かりにくいが後は明瞭な踏み跡でルートを外すことなく赤ッパ沢経由で今早出沢に下りた。
会越らしいスラブ壁を見ながら、のんびりと本日の予定地横滝上を目指す。
約2時間半で横滝到着。16時近くなりあまり濡れたくなかったが、岩の取り付き手前で足が届かなくなり予定外の泳ぎとなる。そして横滝を越え20分程歩いたところの河原を今日の宿とした。
予定ではガンガラシバナを登り反対側の割岩沢を下るつもりだったが、前日の横滝の泳ぎが思ったより寒く天気も不安なので、今早出沢を戻ることにした。よって少し遅めの6時出発。
30分ほど歩くとガンガラシバナが見え始める。
ガンガラシバナ。
周囲が開けたスラブに囲まれ実に壮観。のんびりと泊まりがてら1日中見ていたいくらい気持ちがいい。
登攀は特にルートが決まっておらず右方ルンゼと呼ばれている大滝を適当に登るらしいが、支点がブッシュくらいしか取れないので、自然とルートは絞られてくる。
まずは水流左側をフリーでテラスまで登り、テラスの上で沢靴をクライミングシューズに履き替えロープを結ぶ。
登攀の準備をしていると後続パーティが追いついてきた。やはり考えることは同じようだ。
ブッシュ交じりの急な5m程の段差を越えると、傾斜が緩くなるがしばらく灌木が無い。ハーケンも使えそうなところが無くランナウトで50mロープをギリギリまで伸ばしてようやく緑の有るところまで届いた。軽量化で沢用の30mロープも考えていたが、50mのクライミングロープにしておいてよかった。
その後もつるべでブッシュの生え際を狙いながら水流左側の壁を快適に登る。
周囲一帯が開けたスラブ帯で見晴らしがよく、とにかく登っていて気分がいい。
7ピッチ登ったところで周囲がブッシュに覆われ始めたので登攀終了とし、再び沢靴に履き替え下降の準備をする。
下降は後続パーティもいるし、懸垂の支点となるブッシュが一部細くて心もとなかったので同ルートは避けたい。よってロープを使わなくても降りられそうな左岸のブッシュの生い茂った枝沢までトラバースする。
途中、クライムダウン出来そうな岩場からテラスを経由して目標の枝沢へ近道する。しかし、テラス目前でクライムダウンするには少し微妙となり雨も降ってきてしまった。幸いリスが有ったのでハーケンで支点を作り懸垂でテラスまで下りる。
枝沢は一部微妙でロープを出したが概ねクライムダウン可能。雨も上がり順調に高度を下げる。
このまま下りられないか期待していたが、残念ながらブッシュが途切れてしまう。左の草付から隣のルンゼに移るとクライムダウン出来そうだったが、草付のトラバースが嫌なので、懸垂2ピッチで沢床まで下りた。
残置していたツエルト等を回収し、明日の下山に備え横滝下流の河原まで天場を移動。翌日は往きと同じ一ノ俣越えで車に戻った。