※BC(バックカントリー)で遊ぶには十分な装備、知識、経験が必要です。安全に注意し、レベルに合ったフィールドで楽しみましょう。
日高 サッシビチャリ沢川 ルベツネ山北面直登沢
2012年8月14日

単独で行くには険しすぎるからと、北海道から日高でも屈指の連瀑とスラブを持つルベツネ山北面直登沢へ行かないかと誘いの声がかかった。
せっかくなので同じサッシビチャリ沢川流域で、過去台風による増水で遡行を断念した1839m峰南面直登沢もついでに登ってしまおうと、1839m峰南面直登沢とルベツネ山北面直登沢を連続して遡行する計画で北海道へ飛んだ。(レポート、写真:小谷部)
8月12日に千歳空港で苫小牧の山パートナーにピックアップしてもらい、神威山荘手前のベッピリガイ乗越の林道入り口へ移動。
5泊分の食糧、ギヤ類等を二人で振り分けると、いつもより荷物が重い。沢沿いに尾根を乗り越しペテガリ山荘へ移動。
翌13日、午後から雨予報のため、増水する前にサッシビチャリ沢川本流のゴルジュ帯を抜けようと小屋を出るが、入渓直後のゴルジュを巻いたところで、予想外に早すぎる雨が降ってきた。
ゴルジュ遡行中の増水は避けたいので、本日はペテガリ山荘まで戻ることにする。
昨日の雨は夜半には上がってくれたが、サッシビチャリ沢川はやはり増水。場所を選べば何とか渡渉できるレベル。しかも明後日からまた雨予報なので、ついでに予定していた1839m峰南面直登沢をカットして、本命のルベツネ山北面直登沢の遡行に絞る。
直登沢出合はゴルジュで滝となっているが、滝の上は開けた快適な場所。時間は早いが、この先天場に適した場所ががないので、本日はここまで。
天場のすぐ先でツルツルのナメ滝。これから何が出てくるのか期待が高まるが、出てくるのは小滝とガレ。危惧した雪渓もわずかな残骸を見るだけで核心の大連瀑に到着。
周囲が岸壁に囲まれたF1。上部はハングしており直登不能。右岸側壁のスラブから高巻きに入る。
フリーで右岸側壁から左奥の洞穴基部まで行きロープを出すが、岩がボロボロで浮いておりなかなかピンが取れない。唯一とれたエイリアン一本でビレイ。
ロープの流れを考慮し短いが洞穴の中で一旦ピッチを切ると、洞穴からは直登不能と思える岩溝のようなF2、F3が連なって見え、これからの大高巻に溜息が出る。
洞穴を回り込んで草付のフェースを登るが、ここも岩がもろく剥がれるうえ、ピトンの利きも悪くヌルヌルしており非常に悪い。今山行最大の核心だった。
フェースの上からバンドを伝い灌木滞に抜けようやく一安心。ロープをほどき小一時間の藪漕ぎでF3の上に降りる。
F3の上も途切れることなくスラブ滝が続くが、ロープを出すほどでもない。
小一時間、途切れることの無いスラブ滝をフリーで登り続け、要塞の様な四股出合で長いスラブも終了。このスラブを警戒して薄刃のハーケン、ラープなどを少し大目に持ってきたが、一つも使うことはなくただの重しとなった。
後は日高の詰めの渓相となり、最後は藪漕ぎでルベツネ山頂へ上がる。
主稜線上には踏み跡があるはずだが、ルベツネ山頂からペテガリCカール分岐までは不明瞭で判別できず、ほとんど藪漕ぎ状態。Cカール分岐からは稜線上の藪も薄くなり、踏み跡も明瞭となって多少歩きやすくなる。
ルベツネからペテガリまで約3時間。時刻も夕方4時を過ぎていたが、ラジオの今夜半から明日の雨予報を受け、アルバイトで長いペテガリ西尾根を下り夜9時にペテガリ山荘到着。翌日は予報通りの雨で山荘に1日停滞してから下山した。