2012GWパドルトリップ カヤック&SUP 2012.04.28~05.06

2012年4月28日
天候と水に恵まれて連休をフルに楽しみ尽くした8日間のパドルトリップ。(レポート:三宅・写真:三宅・Swimdog氏) | ![]() |
|
GW前半戦は四国吉野川へ、久しぶりに連泊し日本屈指のゲレンデである歩危峡と腰を据えて向き合う貴重な日々を過ごした。 水量は多くは無かったが、むしろ岩が露出してテクニカルなルート取りを要求される。 そして4日間の四国滞在を終え一旦帰宅、雨の1日を休養して翌日は増水したご近所クリークの武庫川を下る。 |
天候を考慮して当初計画していた北陸方面への遠征を断念する代わりに、豪雨で最も降水量が得られた紀伊半島の東側の三重奥伊勢方面へ。 頃合いに水が引いた大内山川大滝峡と櫛田川の千載一遇のベスト水量を満喫。 最終日はリバーSUPでの櫛田川ファーストディセントを果たした。 |
|
1日目 四国吉野川寺家ウエーブ 山陽自動車道から瀬戸大橋を渡り、一路、寺家ウエーブへ。 ここは早明浦ダムからすぐ下流の区間で、ダム放水により恰好のプレイ・ウエーブができる四国屈指のスポットである。 夕方前に到着、放水を待って夕方5時半ごろからようやくウエーブに水が来る。 日が沈んで暗くなる7時前まで、絶好のウエーブを独り占めした。 その後、高知市へ移動し地元パドラーのOさんと親交を温めることもできて、時間をフルに使いきった一日であった。 【当日のデータ】 早明浦ダム放流量:59.5-59.2m3/s |
![]() |
|
![]() |
2日目 四国吉野川大歩危リバーカヤック 前夜のうちに大歩危に戻り車泊。 いつもの関西の仲間2名と、地元BOKE FUN CLUBと合流し大歩危へ。 雄大なターコイズグリーンの瀬を下りつつ、随所に現れるプレイ・スポットを遊びつくしてへとへとになるまで漕ぐ。 【当日のデータ】 水量:池田ダム流入50.59-50.54t 豊永0.53-0.55m プットイン:豊永 テイクアウト:まんなか 所要時間:4時間 距離:約10km ボート:プレイボート グレード:3級 |
|
3日目 四国吉野川小歩危リバーカヤック 更に関西の仲間が2名合流。初日に歓待を受けた高知のOさんと、大歩危に住むNさんを加えたグループで小歩危を下る。 水量は決して多くないがさすがに小歩危である。 森囲い、二段、大滝、曲り戸、鮎戸と名高い瀬を越えるときには引き締まるものがある。 鮎戸では1本目下ったラインに納得がいかず、カヤックを担いでリトライした。 【当日のデータ】 水量:池田ダム流入50.64-41.52t 豊永0.45-0.46m プットイン:歩危茶屋 テイクアウト:川口 所要時間:4時間 距離:約10km ボート:プレイボート グレード:3.5級 |
![]() |
|
![]() |
![]() |
|
![]() |
4日目 四国吉野川小歩危リバーカヤック 午前中は関西チーム5名で小歩危を高速ダウンリバー。 前日の反省を活かし、いいラインで下っていく。 昼から寺家ウエーブへ移動。早明浦ダムの放流を待ってプレイに没頭する。 高速道路は平日料金につき鳴門・明石海峡大橋以外の高速道路を極力使わずにゆっくりドライブして帰宅。 【当日のデータ】 水量:池田ダム流入50.68-50.64t 豊永0.42m プットイン:歩危茶屋 テイクアウト:川口 所要時間:2.5時間 距離:約10km ボート:プレイボート グレード:3.5級 |
|
6日目 武庫川リバーカヤック 四国から戻って1日休息をとり、翌日はベスト水位に増水した地元の武庫川へ。 下り頃といわれている水位であるが、それでも大滝は上段・下段ともラインが見出せずポーテージ。 非常にリスキーな瀬で、トップレベルのスキルと完全なバックアップあったとしても危険を伴う険悪な2段の滝である。 水質は悪いが新緑と渓谷美を満喫しつつしっかりした瀬を楽しめる貴重なゲレンデで、川沿いの廃線トレイルには沢山のハイカーが見られた。 【当日のデータ】 水量:道場0.65-0.62m プットイン:JR武田尾高架下 テイクアウト:生瀬左岸 距離:約7km ボート:クリーク艇 グレード:3級(大滝を除く) 所要:2時間 |
![]() |
|
![]() |
![]() |
|
7日目 奥伊勢大内山川リバーカヤック 櫛田川で一旦集合し、水量と相談でその日下る場所を決める。 水位データによるといまベスト水位らしい宮川支流の大内山川へ。 ここを下るなら欠かせないのは大滝峡である。 崖に挟まれたドロップアンドプールの美しい峡谷で、イージーな3級のドロップをいくつか越えると4級の核心部が現れる。 ここを下るには今までのなかで最大水位だ。 落ち口を過ぎてすぐのホールにバウを弾かれ、一瞬横向きになるが、即座にパドルを入れて修正しつつ、失速させないように1段目ボトムにあるホールを突破。 バックウォッシュを過ぎるとすぐに流れは大きく盛り上がったボイルときついピローを伴いほぼ直角に右に曲がる。 そこから流れは爆発的な勢いで右岸側岩壁にぶつかって左に向きを変えて出ていくが、1段目ボトムのボイルとピローを嫌って中央へラインを取ってしまい、その下で流右岸岩壁へ向かって跳ね飛ばされるが、なんとか瞬時にロールして切り抜けることができた。 |
![]() |
|
その後も巨岩と岩壁に挟まれたいくつかの3級ドロップを下って行き、大滝峡をクリアした。 前方の視界が開けてくると、しばらくはのどかな2級の瀬が続く、 再び岩壁が迫る峡谷地帯に入ると、後半核心部である。 大滝峡とは様相が異なり、吉野川大歩危峡のようなビッグウォーター感のある3級の瀬が続く。 核心のあら竹ドロップは要スカウティングであるが、他はライン取りも素直だ。 あら竹ホールは無かったが、後半最後に出現したリエントリー可能でスピード感のあるビッグウエーブを満喫した。 【当日のデータ】 水量:細野1.66-1.63m プットイン:青少年旅行村 テイクアウト:宮川合流 所要時間:3時間 距離:約6km グレード:4級 |
![]() |
|
![]() |
![]() |
|
8日目 三重櫛田川香肌峡セクションショート&赤桶セクションリバーカヤック 前夜は宮川沿いにキャンプし、朝になって櫛田川へ移動。 豊富な水量を利して、櫛田川香肌峡の後半ショートと赤桶セクションのロングコースとした。 集中豪雨の濁りが全く取れていないものの水位は最高で、プレイフルな3級のビッグウォーターを縦横無尽に楽しんだ。 弁天ホールはこの水量ではプレイする気持ちを喪失させる迫力をもった巨大ホールであった。 【当日のデータ】
[香肌峡セクションショート] 水量:田引0.63-0.61m プットイン:奥香肌林間キャンプ場上の沈下橋 テイクアウト:田引トンネル手前スロープ 所要時間:1時間 距離:約4km グレード:3級 [赤桶セクション] プットイン:赤桶堰堤下沈下橋 テイクアウト:向粥見のスロープ 所要時間:4時間 距離:約12km ボート:インフレータブルSUP グレード:3級 |
![]() |
|
![]() |
![]() |
|
9日目 三重櫛田川赤桶セクション リバーSUP 前夜は櫛田川沿いにキャンプし、翌朝、九州自転車一周から帰還したスタッフ板倉と合流、前日下った赤桶セクションを今度はSUPで初降下する。 前日から10cm以上水位が下がっているとはいえ、SUPにはチャレンジな増水水位である。 手に入れたばかりのリバーSUPボードの性能を遺憾なく発揮し、前半核心の3級の瀬もなんとかクリアしていく。 川幅が狭くピローやボイルが対岸にぶつかり複雑な流れを作っており、ボードの上にも容赦なく水を被せてきてたまらず落水してしまう場面も少なくなく、瀬を無事に突破できたとしても油断は出来ない。 前半の核心部はスタンドアップならではの高い視点を利して有効にルートファインディングを行い、何度か落水しながらもクリアする。 |
![]() |
|
![]() |
途中、ウエーブライディングにもトライしながら進んでいき、後半の核心である弁天の瀬へ到達。 瀬の最上部からは念を入れてスカウティングして挑む。 序盤の流芯にある2つのウエーブは、フリップさせられないように右岸寄りを。 中盤、流れを左右に割っている巨岩の左ルートをピローを避け左寄りにパス、そして一気に右にフェリーして最後の弁天ホールを突破する。 序盤で一度ニーリングになってしまったがすぐに立ち上ってその後はボードに立ったまま下る事ができた。 弁天の瀬を越えれば後は穏やかな2級程度の瀬が続きゴールとなる。 【当日のデータ】 水量:田引0.43-0.33m プットイン:赤桶堰堤下沈下橋 テイクアウト:向粥見のスロープ 所要時間:4時間 距離:約12km ボート:インフレータブルSUP グレード:3級 |
|
![]() |
![]() |