※BC(バックカントリー)で遊ぶには十分な装備、知識、経験が必要です。安全に注意し、レベルに合ったフィールドで楽しみましょう。
奈良吉野川 ホワイトウォーターSUP
2011年3月19日

ホワイトウォーターSUPでの初めての川下りは、カヤックでは定番コースの奈良吉野川。苦戦しながらもSUPのポテンシャルを感じる最高の川下りであった。(レポート・写真:三宅)
「SUP(スタンドアップパドルボード)」は、大きなサーフボードにシングルブレードパドルで立って漕ぐスタイルのサーフィンで、海の波乗りや平水域のツーリングでは既に日本でも広まり始めている。
これで川下りをするのが「ホワイトウォーターSUP」で、欧米の一部パドラーが熱心に取り組みを始めている新しいアクティビティである。
ボードの素材は、通常はサーフボードと同じくFRP製であるが、岩との頻繁な衝突が予想されるので、現状ではあまり実用的とは思えない。3m前後という大きさから置き場所の問題もあるので、これをすべてクリアするインフレータブルのものをチョイス。軍事用に使われているものと同じ丈夫な素材で、岩にぶつかっても破損することがない。発売したばかりの長さが短く幅が広めの、川下りに適したタイプを入手した。
カヤック経験があってもいきなり流れに出ることはできない。重心が高く不安定なボードに立って、川の複雑な流れの中でコントロールするのは非常に難しい。シャフトの長いシングルパドルの扱いにも慣れが必要。海外のビデオやyoutubeでスキルのインストラクションが入手して、足のスタンスやいくつかのストロークを練習、初めは静水で次第に穏やかな流れを選び、数回に分けてしっかりした基礎の習得に励んだ。
この日は4度目のSUP。覚悟を決めていよいよダウンリバーデビューである。
奈良吉野川はコース中に人工物が少なく泳いでも比較的安心なのと、瀬の中の岩の配置や落差、流速がちょうどSUP向きである。
カヤックでは定番の大淀のボーリング場前スタート、芝崎の下の通称「天理教」ゴールの奈良吉野川の前半コースである。
気温は16度を超えて非常に暖かい日であったが、水温はまだ冬場並み。カヤックと違い真下に見下ろす水面は非常に澄んでいて気持ちが良い。
しょっぱなのザラ瀬は、グラグラしながらもなんとかクリア。しかし次の落ち込みでは、ホールでバランスを崩してあえなく落水。
ホールやストッパーウエーブに突っ込むと極端にバランスを崩してしまうようだ。
その次の長い瀬では、ストッパーを極力避けるようにコース取りに細心の注意を払って突入。しかし、やはりストッパーを突っ切ることができずにまた落水。
ストッパーウエーブもさることながら、それにぶつかったときの体重移動も必要なようだ。
次のヤナ下の瀬では前後の体重移動を生かせるように、またイザといなれば安定を得るため膝立ちになれるようにスタンスを広く取ってみると、瀬の中でも結構いい感じに安定出来るようになってきた。
難所のS字の瀬では意識して瀬の中ではパドルのブレードを水に入れたままにし、これを支点にして姿勢を維持すると上手く凌ぐことができた。
今度はボードのセンターに乗っていないような違和感が感じられたので、思い切って立ち位置を30~40㎝ほど前に移動してみる。これが正解で瀬の中で安定感がアップ。カルディア下の大きな落ち込みを無事クリア!少しずつ掴めてくる感じである。
神社下の瀬は、確実なルート取りでクリア。
水深が浅くても視点が高く先を見渡せる利点を生かせば、思いのほか浅い川でも快適に川下りできる。
そしてコース核心の芝崎の瀬。流れが狭いゴルジュに集まって早い流れを生み出し、パワフルで複雑な流れを形成している。上手くストッパーウエーブをかわして、エディラインやボイルに翻弄されながらも落水せずクリア。
3回の落水で下りきることができ、上々のリバーSUP事初めとなった。
【当日のデータ】
水量:五條: 1.07m
プットイン:ボーリング場
テイクアウト:天理教
所要時間:2時間
距離:6km
ボート:インフレータブルSUP
グレード:2.5級