※BC(バックカントリー)で遊ぶには十分な装備、知識、経験が必要です。安全に注意し、レベルに合ったフィールドで楽しみましょう。
北アルプス 薬師岳バックカントリー
2010年5月15日

  季節外れの寒波の後の絶好の好天を狙って、北アルプス・薬師岳へ。
下りは太郎山西面を滑るバリエーションを加えた周回ルートで楽しんだ。
(レポート:相川、写真:相川、和田)
飛越トンネルは、道をふさいでいた大木の倒木が切られトンネル入り口まで車で入ることができた。
前夜までの寒波はなかなか強力だったようで、水たまりには氷が張っていた。
 
  稜線に上がると、新雪!ただ、しばしば途切れるため始めはツボ足で歩く。1690mピークを過ぎると、後は完全に雪がつながっていた。
雪面は汚れなく真っ白で、木々にも新雪が乗り、まるで3月の山のような風景。
長いアップダウンの歩きを越えて寺地山に到着。北ノ俣岳の大斜面が眼前に広がる。雪はまだだっぷりある。  
  北ノ俣西面の標高差600mの斜面を登りつめる。今回は別のルートを下ることになるが、素晴らしいスキー向きの斜面である。
北ノ俣岳を越え薬師岳をバックに太郎平に向けて広大な斜面を滑る。朝一はパウダーだったのだろうか。さすがに一日晴れて午後も遅い時間になると、やや手強いモナカ雪になっていた。  
  シュプールを振り返る
太郎平の一角に、ポットラックを設営。
今回はアウターのみ使用で、わずか720gで5人の快適な宿泊空間を作ることができた。周囲はどこを見ても、スキー向きの山また山の最高のロケーションだ。
結局スキーでの入山パーティは我々だけだったようだ。
 
  翌朝。雪面の固い早朝に余分な荷物はポットラックにデポして、薬師岳に向かう。
薬師峠にいったん下り、正面の斜面を登り上げる。雪面は氷化しており、途中でスキーをあきらめてアイゼンに変更。  
  2701mピーク超えるあたりで、雪がだいぶ緩んできた。雪の硬そうな西面を選び避難小屋のあるピークも巻いて直線的に山頂を目指すことにする。西面もまた素晴らしいスキー向きの斜面。薬師岳は、どこを滑っても楽しそうな山だ。
山頂から南に続く稜線は、岩も出てアップダウンもあり、スキーに不向き。そのまま2900mピークまで歩く。  
  薬師沢右俣の源頭にドロップイン。この斜面は、縦走路からも非常に目立つ斜面で、かねてから気になっていた斜面。予想通り、快適であった。
広大な沢を快適に滑る。ただ、太郎平方面に効率よく戻るためには、途中でトラバースをする必要がある。標高差250mほど滑ったところで、どこまでも滑っていきたい気持ちをぐっと押さえ、トラバースに入る。  
  大トラバースで2650mから広がる大きな斜面の上に、ぴったりと出ることができた。
下部の斜面は、低木の疎林の斜面。下に行くにつれ、次第に密になってくるが、滑るのに支障はない。  
  ベースキャンプに帰着し、昼食とする。ちょっとしたワンデイツアー並みの充実感であった。
ここからの下りは、通常北ノ俣岳に登り返して飛越新道を戻る。しかし今回、これもかねてから気になっていた太郎山西面に広がるオープンバーンを滑ってみることにした。あわよくば、そのまま有峰林道まで、難しいようなら寺地山に登り返して滑る計画だ。   
  太郎山西面は、非常に広くてメローな気持の良い斜面。若干ストップスノー気味だったのが残念であった。
下部は、木が密になり、急斜面部分は雪が切れていたため、スキーを外しツボで下る。さらに下ると再び斜面は緩く、大木の森となり、再びスキーを使うことができた。  
  スノーブリッジはすでに落ち、2度の徒渉が必要であったが、水量多く徒渉場所の選定に時間を要した。この状況では、さすがに有峰林道まで滑るのは無理と判断し、寺地山に登り返すルートを取ることにした。
真川源流と、シンノ谷に挟まれるエリアは、まるで高天原のような穏やかな湿原が広がっていた。  
  寺地山から先は、夕闇せまる中、飛越新道を下る。最後はヘッデン下山となった。