※BC(バックカントリー)で遊ぶには十分な装備、知識、経験が必要です。安全に注意し、レベルに合ったフィールドで楽しみましょう。
北アルプス 下の廊下 水平歩道・旧日電歩道トレッキング
2009年10月17日

季節限定で通行可能となる黒部峡谷水平歩道・旧日電歩道を辿り、紅葉真っ盛りの下の廊下でトレッキングを楽しんだ。
黒部川が急峻なV字谷を形成している日本有数の秘境下の廊下を辿るこの区間は、毎年8月末に整備され、降雪で通行止めとなる10月末までのほんの短い期間だけ通行可能となるトレッキングルートである。スタートを扇沢とし黒部ダムから欅平へ向うルートが一般的だが、今回は欅平から黒部川を遡る逆ルートを選んだ。(レポート:柴田、写真:相川、柴田)
 
  途中で来夏に向け対岸の沢をリサーチしながら、宇奈月発の観光気分満載の快適なトロッコ電車の旅を楽しむと、スタート地点の欅平に到着。欅平から水平歩道まではいきなりの急登、一気に高度を上げる。
水平歩道に入るとすぐに断崖に沿って谷筋の向こうまで刻まれた歩道が見渡せる。本日の幕営地である阿曽原温泉小屋まで、垂直の岩壁をくりぬいたこの水平歩道をゆく。  
  等高線に沿って名前の通り水平に進むこの道は、谷の奥深くまで大きく蛇行しており、視界は大きく開け、対岸を歩く仲間達を見渡す事ができる。
志合谷の長いトンネル。真っ暗で長いトンネルをヘッドランプを頼りにゆっくりと進む。  
  川を挟んで対岸には、日本最大の岩場奥鐘山西壁の500mを越える巨大岩壁を眺める事ができる。そのスケールの大きさには圧倒される。
垂直の岩壁をコの字形に掘った水平歩道。この道を作った先人達の苦労と執念をひしひしと感じさせる、道幅約80cmの歩道が続く。一番高い所で200mと、高度感たっぷりで非常に見晴らしが良い。黒部川は遥か下で視界に入らない。このあたりが水平歩道のハイライト、大太鼓と呼ばれる区間である。紅葉をまとったあまりに美しい景色に眼を奪われ、途中何度も休憩を挟みカメラに収める。  
  折尾の大滝で休憩。落差約30mの美しい滝である。
約12kmの歩行を終え、目的の阿曽原温泉小屋へ到着。
阿曽原温泉小屋は、1年でこの時期だけ営業するまさに秘湯。すぐにテントを設営し、紅葉を眺めながら露天風呂で汗を流した。
 
  2日目
昨日よりも距離が長い為、早朝から行動開始。東谷吊橋を渡る。
途中、朝日に照らされながら約1000mの高度を保つ旧日電歩道を進む。
切り立った峡谷の中で、朝日と紅葉のコントラストが美しい。
 
  十字峡吊橋から剱沢出会いを眺める。
白竜峡付近。
両岸が切り立ち、長い年月をかけ水流で磨かれた岩々が美しい。
このあたりからは川に沿った道が続く。実際には一定の高度を水平移動、むしろ少し登り気味に移動しているのだが、黒部川上流に遡っている為川へ向い下っているように感じる。
 
  この時期に未だ巨大なスノーブリッジが残る黒部別山谷出会。
厳冬期にはどれほどの積雪量があるのだろう。
内蔵助谷出合で最後の休憩。見上げれば左に黒部三大岩壁の一つ”丸山東壁”が覗く。  
  巨大な黒四ダムを下から眺め、ここで約20km、8時間のトレッキング終了。
最後に急斜面を登りきり、黒部バスターミナルからトロリーバスで扇沢へ向かった。*下の廊下、水平歩道・旧日電歩道でトレッキングを楽しむ際には、崖崩れ、落石の危険もあり道が崩落してる場合もある為、事前に十分な情報収集が必要です。