※BC(バックカントリー)で遊ぶには十分な装備、知識、経験が必要です。安全に注意し、レベルに合ったフィールドで楽しみましょう。
南紀 有田川 カヤックリバーランニング
2009年10月4日

  記録的な少雨であった9月をなんとかやり過ごし、秋雨前線到来。久々のまとまった雨を逃すまいと、水位データベースを睨んで今回選んだのが有田川である。コース核心の荒々しいゴルジュ、明恵峡で豊富な水量によるパワーとスピード感を満喫した。(レポート・写真:三宅)
長らくの渇水で地面が乾いていたためなのか、前日午前の降り終わりから、予想を上回るスピードで水位が減少してゆく。
前日から紀伊半島に入った友人の情報でも、一気に水位が下がっていっているとの情報。多くの川が急激な減水により候補リストから姿を消していく中、選んだのが有田川である。
 
有田川は鮎釣りのフィールドとして有名な、和歌山県の中部を東西に流れる二級河川である。高野三山の最高峰である揚柳山(1008.5m)を源流とし、流域の降水は多く、支流も多い。そのため多少のまとまった雨があれば、流れは太く厚くなり、適度な勾配と狭いゴルジュ帯が数多くの瀬を生み出す。緩急に富んだ、カヤックにうってつけのフィールドである。スポット遊びを楽しみながら降れるレベルからクラス5のビッグウォーターまで、水量次第で楽しめるレンジは広い。
ちなみに今日の水位は普段訪れるレベルより少し多め、スポット遊びには若干不満があるが、厚みのある流れにスピードとパワーを感じる、快適なリバーランニングを楽しめる水量である。
 
  2つのクラス3のドロップといくつかのクラス2の瀬を通り、発電の放水口とスロープの跡がある。それを過ぎたところのガマの瀬には、通称「ギターウエーブ」がある。ロープか担ぎ上げのリエントリーとなるが、コース最大のプレイスポットである。スピード感のある5mほどの幅のウエーブである。しかし、存分に遊びつくすには熟練のテクニックを要する。
アオキの瀬、菩提の瀬を通過し修理川が合流する。ここまで来るとコースは後半である。しばらく行くと、左岸の崖の上にログハウスが見えて、大きく左にカーブするところが宮ノ下の瀬である。ここにある通称「ラーメンウエーブ」のベスト水位に出会うことは稀である。  
  そして、カジヤの瀬、大滝が現れる。この明恵峡の前哨戦といえる2つ瀬のポワオーバーに掴まったりせずクリアすることが出来なければ、この後の明恵峡では、綿密なスカウティングかポーテージを行ったほうが良いだろう。
このあとまもなくしてコース最大にして最長の瀬、明恵峡に入る。明恵峡は200~300mほど続く3級オーバーの瀬である。
瀬を構成する1つ1つの要素はそれほど険悪なものではないが、一気に速さと複雑さをました流れを上手に捕らえなければならない。1つのミスからあっという間に窮地に陥れられてしまうため、難易度は高い。
 
明恵峡の入り口は浅い。水面下すれすれに隠れる岩にヒットして、ルートを狂わされないように注意が必要だ。
そのまま速い流れの中に小さな落ち込みやストッパーが連続する瀬の前半を過ぎる。腕が確かなら中盤のエディで一息入れることが出来るだろう。後半は大岩で落差も大きくなる。エディから一気に流芯に出て、落ち込みとその直下に待ち構える大きなウエーブを突破する。スリルとスピード感あふれる、一日のハイライトだ。(カヤックを静止させておくエディが無く、明恵峡の写真は残念ながら撮ることが出来なかった。)
明恵峡の終点は両岸が切り立った崖である。増水時には激しいボイルと複雑なエディラインが発生し、沈脱してしまうとここでかなり苦しい思いをしなければならないだろう。明恵峡を通過すると断続的に2-3級の瀬があり、まもなくゴールとなる。
 
【当日のデータ】
水位(有田川 金屋):0.96-0.95cm
プットイン:養殖センター横護岸
テイクアウト:松原橋(下修理川バス停)
所要時間:3.5時間
距離:約10km
ボート:ロデオ艇
グレード:3.5級